西京みその秘密


現在、近年の発酵ブームによりみそをはじめとする様々な発酵食品が注目を集めています。

その中でも、みそは日本に昔からある調味料で、料理の「さしすせそ」にもなっているほど

日本人にとっては馴染みの深い発酵食品です。そして、西京漬けにもみそは欠かせないものです。

では西京みそとは、どんなみそでどんな栄養があるのか

西京みそを魚とく流にご紹介していきたいと思います。

「西京みそ」とは…


米麹(こめこうじ)をたっぷりと使った、甘口で塩気の薄い風味の豊かな白みそのことです。

遡ること明治初期、都が江戸へ遷都され「東京」となり、それに対し京都の方は「西京」と呼ばれるようになりました。そのことから京都の白みそは「西京みそ」といわれるようになり、今日に至ります。


しかし、京都の白みそが全て「西京みそ」というわけではありません。

熟成期間が短く、原料の良し悪しや米麹の出来が味にそのまま反映される、

ごまかしの一切きかないのが「西京みそ」であり、京都府味噌工業協同組合に所属する企業が、

京都府内において同組合の認定する原料を使用して生産していることが定義としてあります。

そして、同組合内の品質審査委員会による厳しい承認のもとに製造販売を認められたものだけが

「西京みそ」と呼ばれているのです。

西京みその栄養価


西京みそは、米麹と大豆と塩を原料として作られているので、米麹の炭水化物、

大豆のたんぱく質やビタミン、塩のミネラル等、豊富に栄養素が含まれています。

西京みそに含まれる大豆の成分は、米麹の発酵・酵素作用によって分解されて、ペプチド、イソフラボン、サポニン、酵素、食物繊維、ビタミン(B1・B2・B6・B12・E・Kなど)、レシチン、コリン、リノール酸、βコングリシニン など、健康や美容に良いとされる栄養素を生み出し、なおかつ体内で消化吸収しやすい形になって含まれています。魚とくで使用している西京みそは「白粒みそ」 という、米麹や大豆の粒が残った白みそで、昔から京都で魚の西京漬けに最も適した白みそといわれ重宝されてきたもので、粒がしっかり残っているゆえに栄養価も高くなっています。

みそは、米麴の量によって甘味が変わります。ゆえに、コクのある甘口が特徴の「西京みそ」は、米麹の量が多くなっています。甘く上品な味わいの「西京みそ」ですが、通常のみそに比べると少しカロリーと炭水化物が多くなっています。しかし、通常の調味みその塩分濃度が12~15%なのに対し、西京みその塩分濃度はその半分以下の5%程度と非常に低くなっています。塩分を気にされる方には、西京みそが良いかもしれないですね。

西京みその効能効果


老化防止

体内にある中性脂肪やコレステロールといった脂質が、活性酸素により酸化してしまうことで過酸化脂質が作られ、老化や動脈硬化を引き起こしてしまいます。その過酸化脂質の生成を抑制し、肝機能を高める効果のが「サポニン」であり、これはみその原材料の大豆に多く含まれています。

また大豆には、様々な病気のもとになる活性酸素を除去する力、抗酸化作用を持った「ビタミンE」や「イソフラボン」といった成分も豊富に含まれており、老化防止に一役買っています。


ダイエット効果

みその酵母には「コリン」という成分が含まれており、肝機能を高める働きがあり、肝臓に脂肪が蓄積されるのを防いでくれます。またコリンは「レシチン」を構成する成分の一種で、このレシチンは動脈硬化の予防や脂肪肝予防に良いとされます。みその原材料、大豆にも含まれています。

他にも大豆には「食物繊維」が含まれ便秘解消効果や、大豆のたんぱく質「βコングリシニン」が中性脂肪、内臓脂肪の低減効果があるので、いずれもダイエットには最適な成分になっています。


コレステロールを抑制

大豆に含まれる「サポニン」にはコレステロールを除去したり、体内で血栓をつくり動脈硬化の原因となる過酸化脂質の生成を抑制する効果があるので、生活習慣病予防への効果が期待出来ます。

また脂肪酸の「リノール酸」と「レシチン」にも血中コレステロールの上昇を抑える効果が期待出来ます。


美肌効果

脂肪酸である「リノール酸」には、しみやそばかすの原因、メラニンの生成を抑制する働きがあるとされています。

また女性らしい体づくりを助けるホルモン、エストロゲンは年齢とともに分泌が減少し、肌の弾力を保つコラーゲンや、肌に潤いを与えるヒアルロン酸をつくる力が低下し、しわやたるみなどの肌の老化現象を引き起こしますが、このエストロゲンに似た働きを持つ「イソフラボン」は肌の弾力性を保ち、しわを改善する効果があります。

西京漬けの栄養



西京みそをご紹介させて頂きましたが、西京漬けはみそに魚を漬けているので、魚の栄養もプラスされるのです。

米麹はたんぱく質を分解する働きがあり、みそによって魚の身を形作るたんぱく質が分解され、柔らかく吸収しやすいものに変化させます。また、たんぱく質は分解されるとアミノ酸になり、より旨味が増すので良いこと尽くしですね。

米麹や大豆の発酵により生まれた栄養、魚の栄養、全てが凝縮された西京漬けは、まさにスーパーフードのようなものではないかと、魚とくでは思っています。

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